連結会計パッケージの選定で最も重要視すべきこと
多くの企業では、連結対象の子会社が5社を超えたあたりから連結会計パッケージの導入を検討します。
連携会計パッケージ選定は、以下の連結会計特有の事情があるため、よくあるRFP網羅性を重視したパッケージ選定を行うことは非常にリスクがあります。
・連結会計パッケージごとに得手不得手がある
・機能網羅性よりもデータ収集の柔軟性が最重要である
これにより「連結会計パッケージを導入したが、一部の子会社でしか使われない」「Excel運用が残り、業務が減らない」というお話をよく聞きます。
そこで今回は連携会計パッケージを選定する際に重視すべきポイントをご説明します。
①データ収集・変換機能の柔軟性
連結会計の最大のボトルネックは、子会社からのデータ収集・変換です。
子会社ごとに会計システム・勘定科目体系・運用が異なるため、データを収集することが最も労力がかかります。
また手動でデータ収集・変換業務を行うとミスが発生しやすいため、リスクコントロールマトリックスに記載する要注意リスクにもなり得ます。
そこで子会社の都合に合わせやすい収集機能があるか、が最も大事な選定基準になります。
具体的に確認すべき観点は以下のようなものになります。
・Excelファイル・CSV・APIなど、自社が希望する形式でデータを連携会計パッケージに取り込めるか
・柔軟に子会社との勘定科目をマッピングできるか
・Excelに近い操作感のUIで入力できるか
・子会社に新たなツールを強制しないで済ませられるか
②システムの拡張性
連結会計は今の連結子会社数ではなく、将来なるであろう連結子会社数で選ぶことが基本になります。
連結子会社が多くなればそれだけ取り扱いデータも増加しますので、M&Aなどで子会社が10・20社と増えていく予定であれば、システムが耐えうるスケーラビリティを有しているか(データ量、処理性能)という非機能要求は非常に重要になります(例:「画面を開くのに十数秒かかってしまう」では業務にならない)。
また、連結会計パッケージで管理すべき子会社に海外子会社が含まれている場合には、その国の外貨換算処理・多言語対応が可能かも重要な確認事項になります。
更にグループ経営として今後管理会計を実施する予定がある場合、管理会計のしやすさも重要な確認事項になります。これは連結会計パッケージの得手不得手として、グループ経営観点での管理会計を苦手とするパッケージがあるためです。
連結会計パッケージ選定で最も重要なのは、
子会社の経理運用を変更させずに、親会社側のデータ収集・変換作業をどれだけ効率化できるか
という点になります。
形式的にRFPを作成してRFP回答の網羅度でパッケージ選定をするのではなく、自社にあったデータ収集変換機能を持っているか・拡張性があるかに重点を置いて選定するようにしましょう。
