・SMB向けSaaSを展開する上場企業にてSaaS開発内製化プロジェクトのPMに就任
・オフショアベンダーにロックインされたSaaSの内製化を1年で実現
・内製化のみにとどまらず「スパゲッティソースコードのリファクタリング」「社内エンジニアのスキルアップ」も行い、「障害発生件数 93%削減」「開発コスト60%削減」を達成

クライアントは自社SaaSをオフショアベンダーに開発を委託をしていましたが、運用段階に入りベンダーロックインを受けてしまいました。
高額な開発費用を支払う一方で「深刻な不具合」「障害によるサービス停止」は増え続けており、以下の理由で事業撤退も検討するようになりました。

・深刻な不具合・障害が多発し、SLOで規定した稼働率を下回ることが常態化している
・ベンダーから過大な費用が請求され続け、難色を示すとエンジニアを引き上げられる
・ベンダーが開発したプログラムはフレームワーク化・ライブラリ化・コンポーネント化されておらず、各画面・処理で個別実装になっている
・設計書・インフラ構築手順書がなく、ベンダーからソースコードしか納品されない
・SaaS実装経験があるエンジニアが社内におらず、内製化するための必要条件洗い出し・調査・プロセスの考案ができない
・自社エンジニアの70%が設計・プログラム未経験者のため内製化しようにも要員がいない

内製化プロジェクトのPMとしてプロジェクト管理を行うのみならずライン業務の責任者として技術調査・計画立案・実務遂行まで担い、1年間で内製化を完遂いたしました。
プロジェクトでは以下の作業を実施した結果、製品品質が向上し、障害発生件数を前年比93%減らすことができました。

・新卒1～3年目の社内エンジニアの確保
・SaaS開発エンジニア育成に向けた研修・OJTの実施
・内製化に向けた技術調査とSaaS運営手順書の作成
・プロジェクト計画の策定及び経営への報告
・ベンダー交渉による内製化支援の取り付け
・ソースコード解読とベンダーへのヒアリングによる仕様理解・設計書整備
・スパゲッティソースコードのリファクタリング
・可用性の高いシステム構成に向けたアーキテクチャ見直し
・継続的な機能追加・迅速な不具合修正

また開発未経験メンバーの90%が設計・プログラミングを実施できるようになり、開発コストを前年比40%に圧縮することができました。

site reliability engineeringチームを立ち上げ、後回しにしていた運用オペレーションの自動化に取り組むことを計画しております。